私学でも、塾代など教育費がかかる
私学のカリキュラムは、非常に速く進むんだ。
大学入試から逆算してカリキュラムを組むので、中3の夏休み頃にはもう、高校の内容に進んでいる。
そのために、中学1年生からもう、トップスピードで授業が進む。
ところが、これについていけない子供が、かなりいる。
そりゃそうだろう。
方程式とか関数とか、小学校の時にはなかった概念がたくさん出てくるし、中学の数学ともなると、親もなかなか教えられなくなってくる。
中学受験の算数と中学の数学は、違ったモノなんだから、そう簡単には理解できない。
そして私学のために勉強した算数は、塾でていねいに教えてもらったものだ。
そして、何度も何度もテストを繰り返して習得したものだ。
そういう子供に対して、塾なしで中学の数学を習得しろというのは、無理な話だ。
これは英語についても言えることで、だから結局、塾通いということになる。
それから、語学に関しては、別の問題もある。
というのも一部の私学では、フランス語を必修にしている学校があるんだ。
「え、フランス語? 中学からフランス語をやるの? カッコいいね」
うん。
フランス語が学べるというのを、売りにしている中学っていうのもある。
ところが厄介なことに、フランス語をまなぶと、英語ができなくなる子供が多い。
そりゃそうだろう。
日本語と英語でも、文法構造がかなり異なるのに、
さらに日本語とも英語とも異なる文法構造のフランス語を別に学ぶわけだから、混乱しない方がおかしい。
英語はゲルマン語系、フランス語はロマン語系という、
まったく別系統の言語で、数の数え方すら全然違う。
英語は十進法だけれど、フランス語は二十進法だ。
アメリカではフランス語を外国語として学ぶようだけれど、苦手としている人が多くらしい。
だから、アメリカ人の前でフランス語がきれいに話せると、
有色人種でも尊敬のまなざしで見られるなんて話すらある。
で、結局、塾とか家庭教師を付けないといけなくなるんだけれど、私学の場合、これがまたさらに高くつく。
「え、塾代も高くついちゃうの?」
うん。
だって私学というのは公立と違って進度がまちまちだから、一斉授業の塾にやるわけにも行かない。
だから個別に対応してくれるようなところでないといけないんだけど、そうなると高くついてしまう。
中学受験の3大塾のひとつである日能研が、ユリウスなんていう個別指導塾を始めたのも、
そう言ったニーズが大きいからなんじゃないかな?
私学に行かせたからと言って、塾代などの教育費がいらなくなるワケじゃないってことは、覚えておいた方がいいね。
因みにアマダ君のところは、鉄●会っていう東大専門塾に行かせてるとか言ってたけど、塾に行かなくてもZ会の添削とかやってる生徒も多いらしい。
彼のところは、親が駅前でアパート経営とかやってるし、住宅ローンなどもないので、そういうことができるんだけど、普通に考えたら大変な出費だね。
息子は親がK大だから、東大に入って親を超えてやる…って頑張ってるらしいけど、親も本当に大変なんだ。
【私立中学のデメリット3】私学に行かせたからと言って、塾代などの教育費がいらなくなるワケじゃないフランス語などが必修の学校だと、英語がわからなくなることもある。