個別指導塾は、玉石混淆
「センセー、なんか聞いてると、
個別指導の方が、ちょっとイイみたいね。
それってセンセーが個別の人だから?」
そういうワケじゃないよ。
ただ一斉授業は、生徒側から見ると無理やムダが多いってことだ。
一斉授業は、生徒をまとめて勉強を教えるから、確かに効率的だし経済的なんだね。
でもそれでは生徒1人1人に合わせた学習はできない。
生徒1人1人に、より良い教育を与えようとしたら、個別に指導する方がいいに決まっている。
学力世界一のフィンランドでは、学校で個別指導教育を行っているそうだし。
だがしかし、個別指導塾は、玉石混淆だ。
個別指導なら、どこでもいい訳じゃない。
良い塾はものすごく良いけど、良くない塾は本当に良くない。
まず一般的に、個別指導は、一斉授業の塾より高いよね。
特に1対1とかいうふうに、講師と生徒の対応人数を決めている個別塾は、かなり高い。
家庭教師を雇えば、月3万円以上はかかるけど、それ以上かかる。
もちろん、1対1個別でなければ、それほど高くはない。
10人前後を1人の講師が見る大部屋個別塾の場合は、
一斉指導塾と同じくらいか、多少割高になる程度ですむ。
それから、個別指導は、時間によって指導に濃淡ができることがある。
個別指導では、塾が混む時間帯と空く時間帯では、どうしても指導に濃淡ができる。
特に大部屋個別の場合、1人1人にやることを指示するのは混んでいてもできるけど、
質問などに対する応対は変わってしまうね。
つまり混んでいるときは手早くなってしまうし、ヒマなときは逆に手厚くなってしまう。
一斉授業でも、生徒が多いときと少ないときでは指導に濃淡ができるけど、
個別の場合は生徒1人1人に十分な指導ができるというのが売りだから、ちょっと残念だ。
まあ毎回小テストなどを実施して学力をチェックしている塾なら、それでもいいんだけどね。
講師のレベルがバラバラ
そしてこれが最大のネックなんだけれど、個別指導は講師のレベルが低い場合がある。
これは家庭教師を雇うことをイメージしてもらえば、わかりやすいだろう。
特に1対1の個別指導の場合、人件費を節約するために、学生バイトが多くなる。
学生バイトが必ずしも悪いというわけではないが、経験がやはり少ない。
2年もたつと辞めたり卒業していなくなることも多いから、子供をずっと見てもらえない。
そしてまたこの業界には、他の業界では通用しないような、とんでもない講師もいる。
どういう講師かというと、観察力がなくて、子供の状態を見ていないのだ。
個別指導塾のメリットは、子供の学力や状態に応じて適切な指導をしてもらえるところにある。
ところがこういう講師は観察力がないから、適切な指導ができない。
それで何をするかというと、自分の教えたいことばかり、教えようとする。
これは年齢に関係なく、そういう人がいるんだね。
センセーも、そういう人を何人か見てきて、最初はただの経験不足なのかなと思っていたが、
かなりの高齢の先生でも、そういう人は、そういう状態のままのようだ。
だから、個別指導の塾に子供をやる場合、
どういう講師に教えてもらえるのか、親は自分の目で確かめねばならない。
愛想がいいにこしたことはないが、それは二の次だ。
個別の場合は講師の観察力のあるなしが決め手になる。
個別指導塾というのは、規模が小さくても経営できるので、玉石混淆だ。
場合によっては、教室責任者がそういうレベルの低い人の場合もあるから気を付けて。
講師のレベルの高い塾ならもう、絶対個別をオススメするんだけどね。
【中学受験:気を付けて!】 個別指導の塾は、玉石混淆。
親が講師を自分の目で見て確かめる必要がある。