中学合格は、ゴールじゃない?
「センセー、どこを目指すにしても、結局、子供が何をやりたいかってことだよね?」
うん、そうだね。
子供が中学受験にあまり興味がないのに、親が開成だ灘だ麻布だって目標を立てても、子供にそっぽを向かれるだけだろう。
目標校を決めるまえに大前提として決めなければならないのが、将来、何になって、何をするかという大目標だ。
これがないと、子供は勉強しない。
当たり前のことだけど、サッカー選手を目指している子供は、東大目指すわけはないよね?
大学を目指すとしても、せいぜい名門サッカー部のある筑波大くらいだろう。
ところが今は違う。
遊び道具は山ほどあるし、食料品も安すぎるくらいのレベルだから、食い物に困る子供はそうそういないはずだ。
となると、勉強する動機は、好奇心とか趣味とかを除けば、将来、何になって、何をしたいかということにかかってくる。
だから中学受験をさせるなら、子供にまずこの大目標を決めさせねばならない。
そうでないと、中学受験のための勉強する動機がなくなるからね。
センセーの子供の頃は、戦後の高度経済成長期で、まだまだハングリーな時代だった。
勉強して良い大学に入り、一流企業に入れば成功だっていう雰囲気が世の中にあった。
医者や弁護士、高級官僚や公務員というのも成功というイメージだったから、勉強する動機というのはそんなに大きな問題ではなかった。
なぜこれをしなければならないか、を、ハッキリさせておかないと、やらなくて良い理由なんていくらでも思いつくし。
だからまず、子供に将来、何になって、何をしたいかを尋ねて、大目標を設定しよう。
そしてその大目標が決まったら、そこから、中目標、小目標というふうに、3つのレベルで目標を設定していこう。
例としては、こんなかんじだ。
【例】
- (大目標) 医者になって病気の人を救う
- (中目標) そのために勉強して●●中学に行って、医学部に行く
- (小目標) そのために▲▲をやる/テストで■■という結果を出す
- (大目標) 政治家になって困っている人を助ける/世界を平和にする
- (中目標) そのために勉強して●●中学に行って、東大に行く
- (小目標) そのために▲▲をやる/テストで■■という結果を出す
- (大目標) 研究者になってノーベル賞を取る
- (中目標) そのために勉強して●●中学に行って、京大に行く
- (小目標) そのために▲▲をやる/テストで■■という結果を出す
あくまでも中学合格は中目標だ。
ここがまず肝心要(かんじんかなめ)なんだ。
大目標が決まれば、受験は半分成功したようなもんだ。
目的地が決まれば、あとはどうやってそこへ行くかという技術論やノウハウを手に入れ、それをどうやって実行すればいいかという話になる。
これは感情じゃないから、ただやればいいだけ。
簡単だ。
だからまず、大目標をしっかり決めよう!
【中学受験の始め方】将来、何になって何をやるか、子供に大目標をたてさせよう。