私学のデメリット2 授業についていくのが大変
学費については今説明したけど、ただし子供を私学に進学させた場合、教育費はこれだけですまないかも知れないんだ。
「え、どういうこと?」
センセーの大学時代の友人のアマダ君は、前に子供を開成中と桜蔭中に入れたんだけど、学費以外の教育費も大変だってぼやいてた。
学費だけでも入学時に100万円くらい必要だし、さらに塾代とか交通費もかかるからね。
「え~、開成に行っても、また塾行くの~?!」
そうなんだよ。
だって彼らにとっては、開成や灘に受かるってことがゴールじゃなくって、東大とか京大、医学部に行くのが受験のゴールだからね。
開成高校が東大合格率No.1って言ったって、実は東大や京大などの国立難関大や医学部に合格するのは6~7割程度なんだ。
毎年150人前後東大に合格してると言っても、1学年400人中の150人。
あとは東工大とか早慶とか、国立の医学部とかに進学する。
灘高だって、1学年215人中、80~100人、麻布だって、1学年300人中、90人前後しか合格しないから、超進学校=東大合格、っていうワケじゃないんだね。
だから東大合格を目指すなら、何かしらプラスアルファの努力が必要だ。
「ふぇ~、大変だ …」
それから、普通の私学でも、授業についていくのは、実はかなり大変なんだ!私学のネックとしてまず学費の高さを上げたけど、授業についていくのが大変だっていうのも、デメリットの1つなんだよ。
これは、案外知らない人が多いね。
授業についていけない原因
私学で、授業についていけない原因はいろいろある。
まず1つ目は、中学受験が終わったことで、子供が燃え尽きる場合があるんだね。
だから進学したら、途端に勉強しなくなる。
燃え尽き症候群ってやつだ。
今まで散々勉強してきたんだから、もういいじゃん! って。
で、ボーっとしているウチに、授業はあっという間に進んでいる。
2つ目は、中学生とは言ってもまだ子供だから、自分で勉強するクセが、実はついてない。
中学受験は、親や塾の先生がそばにいてくれたから勉強できたけど、中学になったらそうも行かない。
親も中学に入ったんだから、もういいだろうってことで勉強を見なくなったりする。
そうこうしているうちに、授業についていけなくなっているんだ。
3つ目は、これが実は最大の原因だと思うけど、私学はカリキュラムの進み方が、非常に速いってことだ。
私学の場合、学校として大学への進学実績を上げなければならないから、6年間で学習する内容を5年ちょっとで終わらせる場合が多い。
そして東大・京大などの難関大学に十人以上送り出している超進学校では、入試から逆算してカリキュラムを組むので、中3の夏から高校の内容に進むのが一般的だ。
そのために、中学1~2年の進み方が、異常に速かったりするんだ。
だから、ボヤボヤしていると、あっという間に置いてきぼりを喰らってしまうわけなんだ。
【私立中学のデメリット2】 進学校だと、授業についていくのが、かなり大変。