個別指導塾って、どんなの?
「センセー、最近ウチの近くにまた
個別指導塾ができたけど、あれってどんなの?」
うん。
ここ十年くらいで、どっと増えてきているようだね。
センセーも個別出身だ。
指導法で分類すると、
塾は一斉(いっせい)授業塾と、
個別指導塾に分けることができる。
一斉授業というのは、1つの教室に同学年同レベルの生徒を集めて、授業をするスタイルだ。
授業も一斉にやるし、テストも一斉にやる。
学校の授業と同じスタイルだね。
教室が2つ以上あり、あと事務室と待合室という感じの構成のところが多い。
費用的には、一斉に授業をやるので割安になるシステムだが、
中学受験の場合は、そうとも言えない感じだ。
一方の個別指導とは、生徒1人1人に、別の学習をさせる授業だ。
1つの教室に生徒を座らせ、それぞれに違ったことをやらせるというスタイルだね。
パーティション(間仕切り)で教室を細かく分割して、
生徒を1人ずつ座らせるところもあるし、パーティションを使わないところもある。
また二畳くらいの広さの教室を20コくらい作って、
それぞれにホワイトボードと机を置いて、マンツーマンで授業をしているところもある。
個別指導というと、講師1人に対して生徒1人というイメージを持つ人も多いようだけれど、
1対1とか1対3とかいうふうに特に断っていなければ、1対10くらいになると思っていい。
明光義塾なんかが、そういうスタイルだね。
名前を付けて分類するとしたら、【1対1個別】と【大部屋個別】ってかんじかな。
指導の内容は、生徒1人1人の進度や学力に合わせて学習を進めるので
、同じ教室にいる生徒でも、全然別のことをやっているということになるね。
ここが一斉指導と全く違うところだ。
授業のやり方は、塾に行ったらまず教室主任や担当の講師に宿題を提出し、
今日やる課題などをもらって、それをやるという形になる。
1対1個別の場合は、担当する講師は、塾から割り当てられる。
担任が決まっている場合もあるし、曜日によって講師が変わる場合もある。
一方、大部屋個別の場合は、担任制か分担制になる。
担任制の場合は、課題を与えるのも、出来具合をチェックするのも、
質問を受け付けるのも1人の講師が担当するってことだね。
分担制とは、教室主任が生徒全員を受け持ち、
質問などは講師が受け付けるという形だ。
親御さんとの面談は、教室の責任者が行い、
指導は担任が行うという場合と、面談も担任の講師がやる場合がある。
まあこれは塾によって、様々だけど。
個人経営の小さな塾だと、自然と個別型の授業スタイルになることが多いようだね。
一斉授業をしようにも、同学年の生徒が数人しかいなければ、授業なんてしようがない。
結局、個別に教えるという形に落ち着くってことかな。
個別指導の特長は、原則として決まった時間に一斉授業を行うわけではないので、
比較的時間に融通が利くってことだ。
クラブ活動や他の習い事をやりつつ勉強に来る生徒には、
うってつけなので、ここ十年くらいで非常に増えている。
頼めば毎回小テストなどもやってくれるし、学習にも融通が利くことが多い。
個別指導の塾というのは、かなり便利な塾なんだね。